地域創生・雇用促進へ貢献するまちづくり
加古川市・周辺地域が抱えていた課題
市街化区域内における産業用地の適地が非常に少ない
地域創生・雇用促進の観点から、新たな産業団地が必要
雑草の繁茂・害獣の生息等による環境・景観悪化、火災時の延焼懸念等
周辺農地の減少により、ため池管理者が不在
幹線道路に接道、周辺に大規模工業団地が多数存在
新たな土地利用への更新
産業団地として開発し、加古川市・周辺地域が抱える課題を解決することで、地域創生・雇用促進へ貢献
事業概要
- 事業名
- 水足戸ヶ池周辺地区産業団地開発事業
- 事業主体
- 株式会社加古川産業会館・ミツヤ設計株式会社
- 開発事業場所
- 兵庫県加古川市野口町水足地内
- 開発面積
- 6.2ha
- 用途地域
- 工業地域 ※1
- 業務担当
- ミツヤ設計株式会社
- 業務期間
- 令和2年8月~令和4年12月
※1 地区計画により、用途規制あり
水足プロジェクトのフローチャート
水足プロジェクトの課題と対策
課題01
騒音・振動緩和策の立案
当該区域の北側に住宅街が隣接しており、産業団地開業後の騒音・振動による影響が懸念される。
課題02
周辺との景観調和
将来、工場・配送センター等の産業施設を誘導するため、周辺住環境・自然環境との調和が求められる。
課題03
水害リスクの増大
大規模な農地・ため池を開発することから、周辺地域(特に南側住宅街)への水害リスク増大が懸念される。
対策01
緩衝帯+計画道路の配置工夫による距離減衰
北住宅街への騒音・振動対策として、幅5mの緩衝緑地を計画。また、緑地帯に沿って幅12mの計画道路を配置することで、約17mの離隔を確保。
対策02
周囲の緑化+水路整備による自然生態系への配慮
事業計画区域外周に3~5mの緑化及び既存用排水路の機能復旧を兼ねた水路整備を計画し、水と緑のネットワークを形成。
対策03
重要調整池設置による雨水流出の抑制
開発行為により増加する雨水流出量を抑制するために、事業区域下流部に「重要調整池」の設置を計画。
水足プロジェクトの実施計画
様々な技術的工夫を図り、経済性・利用性を向上する計画を立案
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01調整池のサイズダウン
上流に約15ha分の流域面積を抱えているため、調整池の容量が増大してしまう。(約6.2haの開発計画に対して、上流域面積含む約21ha分の調整池を設置しないといけない)
区域内にバイパス水路を計画し、上流域からの雨水を直接下流河川・水路へ放流。
上流域からの流入量を控除でき、調整池のサイズを約3分の1にすることが可能に。
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02大型車両の通行利便性を向上させるロータリー形状
道路終端部をロータリー形状とすることでセミトレーラー規格でも十分転回可能に。
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03隣接住宅へ配慮した道路計画
補助道路を整備し、隣接住宅から計画道路へのアプローチ可能へ。